レポート講評

講義できちんと釘を差していたので、流石に一つの問題のだめなプログラム が早いプログラムより遅いというレポートはあまりありませんでした。

しかし、一方で2つの問題を解くそれぞれのプログラムの実行速度を比較して、難易度 を比較していた人が多数いました。 下界の講義で述べましたが、様々な問題に対して、その問題を解くアルゴリ ズムが最速かどうかを示すことがとても難しく、殆どの問題について最速の アルゴリズムはわかってません。 従って、なんとなく早く解くプログラムがあっても、数学的にはどこの馬の 骨かわからないというのが今の科学の現状です。 ですので、実用的には、2つの問題のうち高速に解ける方を易しい問題とした いところですが、遅い方は研究が足りなくて簡単さに気がついていないだけ の状況も考えられます。 つまり、 問題を解くプログラムの速度の比較は、現時点の実用性の比較にはなっても、 科学的な問題の難しさの比較になっていません。


坂本直志 <sakamoto@c.dendai.ac.jp>
東京電機大学工学部情報通信工学科